急激な変化と乱気流の時代にあっては、大きな流れそのものを機会としなければならない。その大きな流れは、ニュー・エコノミーではなく、ネクスト・ソサイエティの到来である。若年人口の減少、労働力人口の多様化、製造業の変身、企業とトップマネジメントの機能・構造・形態の変容である。この局面に応じた戦略なくして成功はありえない。         −P.F.ドラッカー(要約)

2005年02月25日

那覇におけるコミュニティFMと地域の活性化

ここ数年、まちづくりに関連し、「コミュニティFM」が全国各地で盛り上がっている。
ここ那覇では、”地域情報と観光情報エージェント”として「エフエム那覇」というFM放送局が2002年7月に開局された。幸いにも同社K氏が、面識もないこちらの申し出に快く応じてくれ、雨の中、別ビルにあるサテライトスタジオなどを案内して下さった。ここでは、エフエム那覇の活動と地元商店街の取り組みなどについてレポートする。

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(左:エフエム那覇、中央:商店街内向け情報紙他、右:栄町市場の生ごみ回収箱)

1.エフエム那覇の活動

エフエム那覇は、中心市街地の活性化において、重要な役割を担っている。地域コミュニティの中で、特に商店街(ウチナー語で“まちぐぁー”)の支援に重点を置いている。仕事をやりながら耳にすることができるという、ラジオの長所を活かした戦略だ。エフエム那覇の特徴を述べた後、2つの活動を紹介する。

<エフエム那覇の特徴>
エフエム那覇は単なるラジオ局ではない。目的が「地域の活性化」と明確であり、情報発信はもちろんだが、情報の吸い上げに注力していることが伺え、情報の循環をしながら目的の達成を目指していることがわかる。自身を「地域情報メディア」と位置づけ、ターゲットを住民と観光客の2つに絞っている。地域ポータルサイト「My小金井」や日本初のエコ専門ラジオ放送局「Radio KISAR(ラジオ・キサラ)」のように、どちらかのターゲットに絞った地域情報メディアとも異なり、「地域情報と観光情報はリンクしているべき」という問題意識が画期的で、那覇の特徴を活かしている。確かに、観光地には観光情報が無数にあるが、観光客が観光以外の地域産業情報を入手することは困難で、そのような地場産業関係者にとっては「観光客ばかり増えても、地域にお金が落ちないばかりかゴミの増加や環境悪化で困る」という事態が各地で起きている。この点でエフエム那覇は、全国各地の観光地商店街にとって参考となる代表事例と言えるだろう。携帯電話を有機的に活用した参加型ウェブサイトを得意とするところも、注目に値する。

株式会社エフエム那覇
http://www.fmnaha.jp/

(1)携帯電話で閲覧可能な店舗情報の発信支援
エフエム那覇は2004年9月、市内店舗の最新情報を発信するポータルサイト「みせPasha那覇」を開設した。喜友名智子氏は同社で企画営業兼傷害担当をしており、琉球新報の取材に「地元の人が自分たちで情報発信する仕組みを作りたい。一店舗だけでは情報発信は難しいが、那覇という商業集積地としてアピールできれば」(2004Sep.30付同紙より)と語っている。自社ホームページを持たない小規模・零細事業者が、店内の様子やスタッフ紹介、特売情報などをカメラ付携帯で手軽に情報を発信でき、マーケットに広くアピールできるようになっているほか、アクセスランキングで自身のポジションを確認したり、求人広告を掲載したりすることも可能だ。利用客はこの「みせPasha」を通じて、店の予約やゲストブックへの書き込みができる点も優れている。月額サービス料5.250円、お試し価格や長期割引料金あり。

FMなはが運営する、店舗の宣伝ポータルサイト「みせPASHA 那覇」
http://www.misepasha.jp/index.php

(2)那覇市との連携、商店街間の結び付け支援
エフエム那覇は行政との協働として、ラジオ番組「情報PACKなは78Nafa」を放送しており、その中で那覇市政に関する情報や、市職員の人や仕事を紹介している。行政の情報公開というと、昔からある広報紙に、最近になってインターネットが普及した程度に留まる印象を持つが、コミュニティFMの登場で音声による媒体の活用が可能となった。メディアミックスを使いながら、顔の見える行政に取り組んでいるところが興味深い。那覇市広報班の方ともお会いしたが、民間出身という経歴から、多様且つ活発なネットワークを持ちながら、周囲を上手に活用している印象を受けた。
エフエム那覇の喜友名智子氏は、業務外活動や人脈も相まって、まちづくりコーディネーターの役割も担っている。「那覇市中心商店街なはまち有志」の方々と連携をとり、これまでバラバラに活動していて連携のなかった各商店街同士を結び付けることをサポートしている(この活動は後ほど紹介する)。

那覇市役所広報室とのコラボレーション!
http://www.fmnaha.jp/city/index.htm


2.地元商店街の取組み

那覇商工会議所を中心としたTMOや、その他のNPOや有志が、地元商店街の活性化に向けて取り組んでいる。ただ、先述のとおり各商店街間の横の連携がなく、お互いが何をやっているのか見えない状態だった(喜友名智子氏談)。これが最近になって少しずつ改善されてきたようだ。
例えば、那覇市中心商店街なはまち有志の方々により、「情報の共有化による商店街の活性化」を目的として、域内内部情報紙「な〜ふぁかわら版」を毎月発行することになった(2004Dec.13より開始)。この掲載内容は、次のとおり(第1号より抜粋)。なお、エフエム那覇は、この紙面の一部を担っている。

 1.各通り会紹介(シリーズ)
 2.頑張っている店・人(シリーズ)
 3.市民の声(シリーズ)
 4.なはまちの歴史(シリーズ)
 5.トピック紹介(随時)
 6.イベント紹介(随時)
 7.なはまち川柳大賞(募集、紹介、年2回は大会予定)

特に、注目すべきは那覇市役所がとった観光統計の「観光客の声」を載せており、ある市場の問題点が指摘されていた。その一方でいい取り組みも紹介されているので、自浄・活性化作用を促すメディアとして潤滑剤となることが期待される。新参者には、歴史の紹介も嬉しい。

観光客には牧志公設市場が有名だが、栄町市場(最寄駅安里から徒歩1分)も頑張っているとのこと。この市場は経済産業省の委託を受け、那覇市とヤンマー沖縄(株)が生ごみ問題を解消のために時限的に「生ごみ回収ボックス」を設置する試みを実験している(上記写真参照)。また、早稲田商店街のような空き缶回収機も設置されている。
沖縄の市場は、どこか台北の市場を連想させ、アジア的な活気に満ちているように私は感じた。

また、なはまちでは次のような取り組みがある。
(以下、「」内は日本商工会議所のニュース2004Jan.26付より)

「 那覇商工会議所などで構成する、なはTMOでは現在、ホームページ“なはまち”を核に、『なはまちプロジェクト』を推進している。

 “なはまち”は、商業者・観光客・移住者という三者の視点から編集されており、店舗紹介、イベント情報、沖縄初モノレール情報のほか、新規開業のリアルケースを紹介するなどコーナーも多彩。充実した情報の発信および交換の場として、那覇市中心市街地のまちづくりに役立っている。

 『なはまちプロジェクト』では、2004年に「なはまち大使」制度を設け、全国からの登録者を募集。さまざまなアイデアや意見を収集し、さらなるまちぐわー(商店街)の活性化を目指している。」

なはTMOが発信する市場情報「なはまち」
http://www.nahatown.com/
「なはまち」では、商店街での商売支援の一つとして、事例紹介をしている。
http://www.nahatown.com/hito/shopopen/index.html
那覇map

上記以外にも、地域密着型のまちづくりNPOが、活発に活動しており、那覇の元気を盛り上げています。

NPO法人まちなか研究所わくわく(運よく理事長の小阪亘氏とお会いできました)
http://www.machiwaku.com/gaiyou_o.htm
同団体は、タウン誌発行、牧志第二公設市場跡地整備への参画↓や、市民農園づくりなどを展開。
http://www.machiwaku.com/atotiws/top.htm
(顧問には、大久手計画工房の伊藤雅春代表もいらっしゃいます。)

那覇市 経済・産業の関連情報
http://www.city.naha.okinawa.jp/kurasi/kiban_keizai.htm


3.那覇でのNPO活動や環境運動 交通対策について

那覇NPO活動支援センター
http://www.city.naha.okinawa.jp/npo/index.htm
てんぶす那覇(てんぶすとは「へそ」の意)
http://www.tenbusu.jp/index.html


地元密着で成功するベンチャー出版社チャイルドフッド(NHK教育 21世紀ビジネス塾より)
http://www.nhk.or.jp/business21/bangumi/0407/index4.html
posted by ComPus 地域経営支援ネットワーク at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 地域レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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