急激な変化と乱気流の時代にあっては、大きな流れそのものを機会としなければならない。その大きな流れは、ニュー・エコノミーではなく、ネクスト・ソサイエティの到来である。若年人口の減少、労働力人口の多様化、製造業の変身、企業とトップマネジメントの機能・構造・形態の変容である。この局面に応じた戦略なくして成功はありえない。         −P.F.ドラッカー(要約)

2005年03月30日

理事 藻谷浩介氏 講演記録いろいろ

プロフィール
http://www.compus.ne.jp/partners/04partners.html
http://www.t-yeg.jp/info/25syunen.htm

2001Mar.07 「中心市街地問題を考える」
http://rantaro.ld.infoseek.co.jp/motani.htm
2002Mar.12 富山県富山市「市町村合併」(富山県市町村新聞より)
http://www.shichoson-shimbun.jp/access/contents/2017.html
2002May.23 第173回都市経営フォーラム「デフレ時代と中心市街地」
http://www1k.mesh.ne.jp/toshikei/173.htm
2002Jul.13 富山県富山市「市町村合併シンポジウム」での基調講演
http://www3.city.toyama.toyama.jp/union/records/
2002Sep.21 富山県滑川市「市町村合併とまちづくり」
http://www.city.namerikawa.toyama.jp/gappei/gappeishinpo1.pdf
2002Oct.13 富山県八尾町「おわらないまちづくりシンポジウム」
http://www.town.yatsuo.toyama.jp/YATSUO/sinpo/report09.html
http://www.town.yatsuo.toyama.jp/YATSUO/sinpo/report10.html
2002Dec.10 北海道「温泉街のまちづくり」
http://dbj.next-solutions.com/hokuriku/report/pdf/0426_004.pdf
2003Jan.13 山口県周東町「コスト削減でみる合併」
http://www.bocho-shinbun.com/news/20030113newspage/news02.htm
2003Feb.13 (財)東京都新都市建設公社まちづくり研修会「デフレ時代のまちづくり」
http://www.shintoshi.or.jp/center/kensyuukai_14-2-2.pdf
2003Jun.25 「地域エゴ捨てまちづくり」(北日本新聞)
http://www.kitanippon.co.jp/pub/hensyu/gappei/jichi/070.html
2003Jul.22 和歌山県和歌山市「人口成熟時代の市街地再生」
http://www.hall.city.wakayama.wakayama.jp/machiokoshi/pdf/kiroku_3.pdf
2003Sep.04 埼玉県西秩父「市町村合併と西秩父の未来」
http://www.ksky.ne.jp/~juju/GIIN/nisikurabukensyu0904.htm
2003Sep.07 愛知県一宮市 尾州・人・まちネットショップ交流会での講演資料
http://www.binet-owari.jp/topics/3kai/3kai.htm
2003oct.18 東京大学先端まちづくり学校「これからの都市マネージメント」
http://www.planning.rcast.u-tokyo.ac.jp/term5,6-report/motani_gaiyo.htm
(同セミナーに保井理事の講演「エリアマネジメントによるまちづくり」)
http://www.planning.rcast.u-tokyo.ac.jp/term5,6-report/yasui_gaiyo.htm
2003Nov.05 一新塾「市町村合併」
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/kogiroku/kk_031105.html
平成15年度 「ツーリズムの競争力強化に向けた産業的対応」研究委員会報告書
http://www.gispri.or.jp/newsletter/2004/0403-9-2.html
平成15年度 長野県「賑わいクリエーター育成塾」の講演録
http://www.pref.nagano.jp/syoukou/sinkou/creator/h15/lec_motani.PDF
2003Dec.02 「地域の産業振興とまちづくり」(八重山毎日新聞)
http://www.cosmos.ne.jp/~mainichi/daily/news/20031202.htm
http://www.cosmos.ne.jp/~miyako-m/htm/news/031203.htm#3
2004Feb.06 宮城県「中心市街地活性化はなざ必要か」
http://www.pref.miyagi.jp/syoku-syou/s-syogyo/tyuusin/nwm_h16-05.htm
http://www.pref.miyagi.jp/syoku-syou/s-syogyo/tyuusin/kouen.pdf
2004Mar.16 北海道札幌市「まちづくりシンポジウム」
http://www.hkd.mlit.go.jp/zigyoka/z_jigyou/sinko/mn61.pdf
2004May.25 都市住宅学会「まちなか居住による中心市街地活性化は可能なのか」
(saito masaki氏のblogより)
http://lazygeeks.main.jp/archives/000238.html
2004秋   青森県八戸市「中心市街地の再生」(デーリー東北)
http://www.daily-tohoku.co.jp/kikaku/kikaku2005/asuo/asuo1bu_04.htm
2004Oct.05 産業構造審議会流通部会・中小企業政策審議会商業部会合同会議
http://www.meti.go.jp/committee/summary/0002562/
2004Oct.08 静岡県沼津市「今後の日本と沼津市について」
http://www.numazu-plaza.net/johokan/town3.html
2004Oct.21 内閣府 男女共同参画会議 第一回議事録
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/syosika/gijiroku/sy01-g.html
2004Nov.07 「新しい地域社会」シンポジウムin京都パネラー
http://www.keizai-shimon.go.jp/special/vision/forum/kyoto/panel.html
2004Nov.10 一新塾「現場主義のまちおこしケーススタディ」
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/kogiroku/kk_041110.html
http://hidemarunba.at.webry.info/200411/article_9.html
2004Dec.18 「山岳スキーリゾートに活路はあるか?」(北信州netより)
http://www.shinshu.co.jp/local/2004/041224/n02.html
2005Jan.20 愛知県刈谷市「デフレ時代のまちづくり」
http://www.kariya-cci.or.jp/yeg/katudo/katudo_14.html
2005Jan.27 福岡市天神「地域経営の視点から100万都市の都心を考える」(株)コアラより
http://www2.coara.or.jp/cgi-bin/demo/read2.pl/02/110010/1876
2005Feb.10 山形県「中心市街地活性化講演会」(まちなか・にぎわい通信より)
http://www.pref.yamagata.jp/sr/shogyo/866000/matinaka6.pdf
2005Feb.20 広島県広島市「みんなで創る都心の未来−都心活性化シンポジウム」
(JanJanより)
http://www.janjan.jp/area/0502/0502233872/1.php
http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/toshin/050315b.html
http://www.h2.dion.ne.jp/~hiroseto/ECO/KEIZAI/20050222.html
http://www.city.hiroshima.jp/kikaku/kikaku/vi/event/sympo-chirashi.pdf
2005Feb.25 岡山県姫路市「都市再生へ向けて」(mikiさんのひめナビブログより)
http://blog.livedoor.jp/hnavi/archives/cat_524763.html
http://www.himeji-cci.or.jp/bosyu/16/toshisaisei/pdf/toshisaisei.pdf
2005Mar.11 産経新聞朝刊
http://www.sankei.co.jp/advertising/toshin/spe0503/people-050311.html
2005Mar.26 日本橋活性化フォーラム「都市再生常識のウソ─日本橋の成果と今後」
http://www.iijnet.or.jp/ynp/forum/forum35.html
2006Feb.15 盛岡青年会議所「外から見た盛岡」
http://koureiken.seesaa.net/article/13504527.html
http://www.maruden-net.biz/modules/weblog/details.php?blog_id=555

新潟大西澤先生の資料より
http://www.pref.niigata.jp/dobokubu/sosiki/seibi/toshiseisaku/nisizawabody.pdf
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2005年03月22日

メディアに登場した中心市街地の活性化事例

【内閣府 日本改革前線マップ】

都市再生171事例
http://www.zensen.jp/toshi/
地域再生246事例
http://www.zensen.jp/chiiki/


【NHK総合 難問解決!ご近所の底力】

2003年7月17日放映 富山市の中央通り商店街、巣鴨の地蔵通り商店街、静岡の呉服町名店街
http://www.nhk.or.jp/gokinjo/backnumber/030717.html


【NHK教育 21世紀ビジネス塾】

2001年7月7日放映 足立区の東和銀座商店街
http://www.nhk.or.jp/business21/bangumi/0107/index.html
2002年2月2日放映 早稲田商店街
http://www.nhk.or.jp/business21/bangumi/0202/index.html
2003年1月25日放映 伊勢のおはらい町
http://www.nhk.or.jp/business21/bangumi/0301/index4.html
2003年9月6日放映 博多区の上川端商店街
http://www.nhk.or.jp/business21/bangumi/0309/index.html
2004年7月30日放映 茨城県竜ヶ崎商店街
http://www.nhk.or.jp/business21/bangumi/0407/index4.html
2005年1月28日放映 帯広の北の屋台
http://www.nhk.or.jp/business21/bangumi/0501/index4.html
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2005年03月21日

「何となく良くなった」からの卒業〜経済効果を数値化する

「何となくよくなった」
「一部の人が潤っただけだろう」
「物見遊山だけじゃないか」

など、人の持つイメージは、実に曖昧で立場によっても千差万別である。
地域の人が自信を持つためには、感覚的な印象では「どうよくなったのか」をきちんと検証することが大事だ。数値化されることで、感覚が裏付けられ、確固たる自信につながる。それだけでなく、何が足らないのか、問題点も同時に浮き彫りになる。

東京のケアセンター成瀬や新潟県村上の事例を見てもわかるように、人々の知恵や努力がどれだけの経済効果を生むのか、きちんと把握しているところは、欠点の改善と継続的な発展が期待できる。

国土交通省では、観光消費による経済効果算出を助けるために、次のマニュアルを作成した。
活動が終了してからでは間に合わないことも多いので、活動の事前から統計データを取ることを心掛けたい。

「観光消費による経済効果推計」支援マニュアル(国交省総合政策局観光部)
http://www.v-japan.jp/keizai/
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2005年03月18日

商店街の評価・格付け制度の誕生

日経に以下の記事が掲載されました。

NIKKEI NET. 地域経済更新:2005/03/17

【関東】
東商、商店街の評価・格付けする制度を創設
 東京商工会議所(山口信夫会頭)は2005年度から、商店街の「魅力」を評価・格付けする制度を創設する。街の快適さや景観の美しさ、安全性などについて評価項目を設け、達成度合いに応じて5段階評価で採点する。相対的な評価基準を設けることで商店街間の競争意識を高め、再生への取り組みを促す。軌道に乗れば、他地域の商議所と協力し、全国への普及もめざしたい考え。

 4月から都内数カ所の商店街と共同で、商店街の美観やにぎわい、商業機能の充実度を評価する「美しいまちづくりプログラム」を策定する。現在想定している評価項目は「看板デザインと景観の調和」「飲食やファッション、アート面でのオリジナル性」「夜間・休日営業の状況」など。

 評価プログラムを基に希望する商店街に格付けを行う。東商は「美しいまちづくり」の例としてファッションやカフェなどおしゃれな店が立ち並び、街自体が高いブランド力を持つ自由が丘の商店街などを想定。街の清掃、美化に熱心な原宿・表参道の商店街なども高い格付けを受けそうだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20050316c3b1604916.html

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2005年03月14日

2005Mar.11 蔵まちえさし活性化セミナーin岩手県江刺市

題目:江刺の長所と今後の課題〜新潟県村上市との比較を通して
主催:江刺商工会議所

江刺 専務  吉川さん  江刺会場
(左:江刺商工会議所専務理事、中:村上の観光カリスマ吉川真嗣氏、右:藻谷氏の講演風景)

1.過去の再開発は今どうなっているか?

全国の再開発で一斉に取り組まれたように、新幹線を通し、道路を拡張するといったことは、お金とブルドーザーさえあれば、どこの街でもできる。急激なスピードで乱開発した地域は、50年も経てば今の徳山(藻谷氏の出身地)のように無機質な街になってしまう。しかし、江刺のようにトロッコを持つ酒蔵など価値ある物を造るのは、大変なことである。

2.江刺と他所の地域経済比較とその理由

↓観光業が伸びる飛騨高山、同規模でまちづくりに挑む村上との地域経済比較。
江刺(人口約34,000人)、村上(人口約37,000人)、高山(人口約67,000人)
        (1985年→2000年のデータより)
江刺…就業者総数が減少。農林漁業と製造業が大幅減少。
サービス業と商業は向上。
村上…就業者数は減少に転じた。商業も製造業も農林漁業も停滞。
    サービス業(含む観光業)が増加し、建設業も増加。
高山…就業者総数が増加を継続。商業も製造業も農林漁業も停滞。
    サービス業が堅調に増加し、次いで建設業が増加。

東京からの交通アクセス
高山−バスで5時間半。電車でも4時間半。
村上−電車で3時間強。新幹線は途中まで。
江刺−電車で2時間10分。
全国的な雇用環境は、東京、大阪、そして名古屋までも軒並み減少。全国でほとんど同じ動きをしている。景気の良さそうな仙台でさえ、商業では売場面積が増えても、小売販売額が落ちている。これは、売場面積を急激に増やしたため、坪効率が一気に悪化、雇用まで減らさないといけない状況まで陥っている。実は、水沢江刺都市圏でも、状況は大同小異。全国がこのような状態。全国展開している大型スーパーでさえ、苦しんでいる時代に、特効薬などない。
このような環境にありながら、交通の便が悪く、山奥にある高山で雇用が増加しているのは何故か?
答は観光産業。全国から物好きが押し寄せていて、不便だからこそ泊まって帰る。飛騨高山の大工の匠は、街をショールームとして全国の神社仏閣を直しに出掛けている。技術では村上はそれ以上で、やはり全国からお呼びが掛かっている。高山の土産物の飛騨牛は、神戸から持ってきた牛を地元の飼料だけで育て、平成元年から始めた商品。観光で地域にお金を落としてもらうために、単価の高い物を…と考えた結果の産物。クール宅急便で全国に発送できるし、荷物にならないので、旅行者は身軽。元々あった資源を活用するだけでなく、新しいものも資源として作ってきた。そのような努力の結果として、観光客が増え、地域経済に潤いが生じている。経済と観光は、非常に関係が深い。

3.日本社会にこれから何が起きるのか?

戦争体験をした世代は、多くの時間を高度経済成長の時代を経験し、これからの日本社会が人口減少社会を理解することができない。中国や東南アジアでさえ、出生率の低下していることを知らない。日本の高度経済成長は、景気が良かったからでなく、人口が増えた結果として、そうなったに過ぎない。住宅で言えば、出生率が高く実家を相続ができない世代が溢れたから。だから今後景気が良くなったとしても、人口は減少しているから、家は余る一方となる。20年後、今の50代が70代になるのは、避けられない事実。少子化問題とは、全く関係ない。江刺について言うと、次のようになる。

       2000→2020年(全国)  2000→2020年(江刺市) 2000→2020年(首都圏)
 70歳以上 +1,166万人(+78%)  +800人(+12%)  +319万人(2.2倍)
 20~59歳  −961万人(−14%)   −2,600人(−15%)  −153万人(−9%)
 15~34歳  −953万人(−28%)   −1,700人(−26%) −250万人(−28%)

4.高齢化した先進国で何が起きているか?

観光産業というのは、場合によっては工場の10倍以上の一次雇用を生み出す産業である。高山のように交通が不便なところでは、泊まらないといけないので、旅館業が活気付く。宿泊を伴うと、飲食が増え、土産が売れ、クリーニングが忙しくなるというように、サービス業が勢いづく。飲食に地元産のものを使えば、一次産業が潤う。しかも、観光産業は、他の産業では難しい高齢者の雇用が可能になる。
実際に、人件費が高くなった人材を雇用するために、高齢化社会の先進国では、次の4つの産業が主要となっている。

・金融(欧州では田舎町にもたくさんの銀行がある)
・農業・加工食品(欧州のワインやチーズ。日本では酒や焼酎、漬物)
・ハイテク産業
・観光 ←先進諸国では、どこも必ず地域の魅力と表裏一体!

日本でもこの4つの産業が栄えるが、観光分野は中でも遅れている。ただ、江刺も村上も既に観光に力を入れているので、他よりも有利である。

5.江刺と村上 それぞれの長所と課題

   江刺の特徴                   村上の不利な点
蔵の多くを市民が救い、裏路地を残した。 街路整備の可能性が消えていない
話題となる歴史の舞台である。       全国的に有名な歴史や有名人はいない。
まちづくりをする企業やNPOがある。   有志の運動で行政や会議所の協力が弱い。
大きな資金をまちづくり関係者が投資。  大きな資金の取り組みは始まったところ。
蔵の町並みという外観が残っている。   外見は中途半端な近代化で良さが見えない。
交通アクセスがよく大都市に近い。     新幹線の駅から1時間以上。大都市が遠い。

   江刺の不利な点                村上の特徴
知名度が低い。                 マスコミの活用が上手く全国的に認知される。
蔵の価値を理解する市民が少ない。    観光の経済効果と経済外効果が市民に浸透。
蔵再生を行う職人が域内にいるか?    村上大工が町屋補修技術を伝承している。
県、国、JR、景観専門家などの認知は?  内外に広く認知され、応援団を持つ。
地場産業の連携が弱い。           温泉など地場産業との連携が密接。
地域有力者の理解は本物か?        地域有力者は皆、町屋の価値を理解。

江刺・村上ともに、味のある本当の日本建築を保有し、贅沢な食文化を持ち、商人町の魂を残している地域。
そして何より、都会よりもずっと活力にあふれた地域リーダーがいて、若者の取り組みがある。

江刺の街並み  江刺 集合写真  
(左:江刺の街並み、右:村上と江刺でまちづくりに貢献する人々)

  江刺 作業前  江刺 作業後
(左:村上の黒塀に学んで皆で作ることに、右:仕上がり後(黒板の裏には手伝った人の記名を))

CIMG2572.JPG  CIMG2573.JPG  CIMG2574.JPG
(街中にこんな贅沢な空間を持つ飲食店が!「横屋」)
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2005年03月04日

2005Feb.06 山口県柳井市観光振興講演会

題目:柳井市の観光の課題と振興方策
〜脱団体時代の構造改革とお手軽改善〜
主催:柳井市ホスピタリティ推進協議会、柳井市商工観光課

yanaikoen  yanai  tenjin
(左:講演風景、中央:白壁の町並、右:天神商店街)

先日、「全国の商店街のうち面白いところはどこか?」というアンケート調査があり、60の商店街が選ばれた。商店街の道路を拡張しただけで道が整備された商店街が注目されていた一方で、全国一賑わっているとも言える佐世保の商店街が抜け落ちていた。大事なことはハード整備ではない。
客というのはちゃんと見ていて、厳しく評価している。その土地に住む人が努力をしてきたのかがハッキリと賑わいとして反映される。昭和40年代に栄えた宮島は今どうか?近隣住民の手によって宮島がより宮島らしくなり、行ったら一日ゆっくり宮島を堪能して過ごせるか?残念ながらそういう噂は耳にしない。
翻って柳井はどうか?徳山市出身者の私が子供の頃、歴史ある商都柳井として名が通っていた。1975年(昭和50年)に山陽新幹線が徳山に開通。柳井の人は新幹線が止まらないことが、柳井凋落の始まりだと思っている人がいる。近代工業化されて急成長した徳山から見れば、確かに当時の柳井は白壁の町並など目立たず、大して人目を惹くようなものがない普通の田舎町だった。ところが30年の間に何が起こったか。ハード整備をしまくって日本一広い道路を持つ10万都市徳山は、どんどん空き地が増え衰退の一途を辿る状態。一方、柳井は来る度に手作りで町並が綺麗になっている様子が伺えた。そして今、徳山に行く人はいなくなったが、柳井に行こうという人はわずかだがいる。この差は歴然としてきた。しかし、町並整備にあれだけ資財を投じてこの程度であれば、観光によって潤っている人はほとんどいないのではないか。今後このまま観光に力を入れて発展する道があるのか、それともこの程度で留まるのかは皆さん次第。今日は柳井とその他の事例を見ながら、柳井の良いところ悪いところ、今後の方策を率直に話したい。

事例1:愛媛県内子町の重厚な町並

内子  内子
(愛媛県内子町 八日市・護国の町並)
愛媛県商店街実態調査 県内商店街一覧
http://www2.ehime-iinet.or.jp/syotengai/index/data-index3/index.asp

事例2:滋賀県長浜のバランスの取れた商店街
奇跡の復興と呼ぶべき滋賀県長浜(人口約56,000人)は、年間200万人強の観光客が来る街となった。取り組みが始まって15年経つが、今のように賑わってきたのは、ここ5年ほどの話。しかも、今でも賑わっている通りと、全く人のいない通りというのはハッキリと分かれている。ここには柳井のように団体客向けの旗を持ったガイドさんはいない。そして観光客だけでなく、普通の人の生活と観光とがバランスよく共生・調和している状態。このようにするにはどうしたらよいのか。

長浜御堂筋  長浜表参道  ゆう壱番街

(左:昭和60年代の御堂筋、中央:平成の表参道、右:ゆう壱番街)
長浜商工会議所のHP
http://www.nagahama.or.jp/index.html

事例3:三重県伊勢の内宮と外宮
昔はビルにした方がクーラーのある店としてお客さんを呼べたが、クーラーが当たり前になった今では、趣がないビルのままだと客が入らないという現象が起きている。伊勢神宮に来る客は外宮と内宮両方に行く。最寄り駅から歩いていける外宮と、交通の不便な内宮を比較すると、交通の不便な内宮の門前町が賑わう一方、外宮の参道は寂れている。何故か?門前町では深刻化する商店街の衰退を食い止めるべく、地権者達が伊勢に相応しい古風な店構えと町並づくりに力を注いだ。外宮の参道では、黙っていても客は来るとプライド高き地権者が努力しないため、近代的などこにでもあるような商店街のままで客が寄りつかなくなった。客が来ないのは不況のせいではない。

伊勢外宮参道  おかげ横丁
(左:外宮参道、右:内宮門前のおはらい町おかげ横丁)

●観光を取り巻く環境の変化とこれからの施策●

『成熟化時代は観光が主要産業の一つ』
柳井の就業者総数は減少。製造業が続落、商業が微減。就業者の減少は東京でも同じで全国的な傾向にある。このような中、就業者数を伸ばしているのは、観光に力を入れている地域。具体的には飛騨高山、沖縄県八重山地方。共に農林漁業分野で就業者数が減少しているが、旅行を含むサービス業は高い伸び率を示している。観光産業の好調に吊られ商業を維持。共に柳井以上に交通の不便な地域である。高山は、町並の建築物自体が大工の力量を示す展示品となり、圏外からも仕事が舞い込んでいる。土産品で最も高額な物は飛騨牛で、戦略的に計画され平成元年に登場した代物。牛の飼料は全て地元産だから、お金は全て地域内に還元されている。
先進国の高い人件費を工場で賄うことが難しい中、観光産業はそれが可能。

『観光の実態』(山田圭一郎氏の講演資料より)
日本の全観光客のうち、団体客の占める割合は消費額ベースでなんと2割(平成12年)しかない。
旅行形態の多い順のベスト3は、「若い女性グループ」「子連れ家族旅行」「熟年夫婦二人旅行」。
20〜40代の日本人で、性別・年代を問わず共通して一番に上がった「旅先で参加してみたいこと」は、「疲労回復のための全身マッサージ」。都会の人間はそれだけ疲労困憊しているのが現状。
⇒すなわち、個人旅行を対象とし、マッサージを受けたような癒し効果のある旅行が求められている。

『時代は脱団体旅行!消える国境意識』
年齢別人口構成の変化によって、かつて団体旅行をしていた戦前生まれ世代の割合が減少していく。
団塊の世代以降は夫婦で行動する傾向。マイカーでしか動かない団塊ジュニア世代が中核に。
プラザ合意後、海外旅行が手頃価格になり、海外志向が急増した。海外旅行と国内旅行を同じ土俵で比較する時代に。
 例:新人類のある青年の場合→第一希望/ロンドン、第二希望/青森、第三希望/パリ。

『変わりゆく消費行動』
マズローの5段階欲求 一般事項       旅行産業       時代
生存欲求  :必要最低限の生理的欲求  暇もゆとりもなし     終戦後
  ↓
帰属欲求  :集団での仲間意識     人並みの旅行意欲     高度成長期
  ↓
被認知欲求 :集団内での自己顕示    有名観光地の旅行     安定成長期
  ↓
優越欲求  :集団内での優越意識    人が羨む旅行       バブル期
  ↓
自己実現欲求:絶対的な満足意識     感性に合う生活文化探求  現在

⇒価値観の多様化。「十人十色」から『一人十色』の時代へ。

⇒観光振興(街の賑わい)と交通の便は無関係!地域資源の有無は無関係。
  【中身と見せ方、住民の集団的な努力の問題!】
例:交通の便が悪い上関のフグ料理は今も人気。
  飛騨牛は観光産業の戦略として新しく作った。
  沖縄県八重山諸島は米国旅行よりも旅費が高くて不便なのに、
   観光産業で中国以上の経済成長率を誇る。

『柳井の観光振興 2つの戦略』
(現状)
良し悪しは別としてバブル時代に計画された道路拡幅、電柱地中化などが進められた。このような行政の努力の他に、地域住民の方が空き地に花を植えている。地元の人が一生懸命街を大事にしよう、街を良くしようという心意気が感じられ、観光客は実はこのようなところを感覚的に評価しているもの。来る度に発見があるというのは魅力。柳井の名物「金魚提灯」の金魚に代表されるように、無防備で威張らないけど華やかで粘り強いところが柳井商人のいいところ。観光客に媚びるのではなく、気に入ったら買ってもらうという微妙なバランスが表現できる街。

(今後)
・「まち」としての魅力の強化。
 徳山にはない、生活文化を売り物にしよう。
 →街並み観光の5要素「雑踏」「食の名物」「博物館もどき・特色ある小物」
  「駐車場」「B&B」を備えよう。
 →ご当地のこだわりとうんちくある自主ルールを作り、時間をかけて不純物を除去。
・日帰りから宿泊への脱皮。
 日帰りと宿泊では客単価が10倍違う。
 →食文化の発信、地元食材使用の徹底、宿の改善。
具体的には、
・賑わい空間と生活空間のメリハリをつけながら織り交ぜるといい。
・団体バス用の駐車場はがら空きなのに、個人用の駐車場は分かりづらく、どこに止めてよいのかわからない。このままでは地域に一銭も落ちずに素通りされてしまう。
・飲食店が一軒しかなく、残念なことに地域色はない。金魚提灯や甘露醤油が生活の一部として外部から見えるといい。
・どんな人がどんなところをどのように使用しているのか、見せる工夫が必要。
・路地裏や水辺空間の有効活用。

事例4:兵庫県出石町のターゲットを絞った観光戦略
人口1万人の町。旅行客を団体客、個人客単価低、個人客単価高(1割)の3種に分け、観光ルート、駐車場対策、土産などをそれぞれ差別化することで、年間100万人の旅行客を獲得。

出石1  出石2  出石川
(左:町のシンボル「辰鼓櫓」、中央:伝統的町家景観通り、右:出石川)

http://www.izushi-tmo.com/izushi_tmo/index.html
http://www.izushi-tmo.com/map/index.html
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kanko/03uesaka.htm

【施策のポイント】
セグメンテーション(客の細分化):客をどのように分類(多様化に応えて需要を満たす)し、
ターゲティング(狙い付け):どんな層にどんな物を用意するか、
ポジショニング(位置づけ):客にとって自分はどんな存在か、相手の立場に立って考える。

旅行者は、手軽に非日常のライフスタイルを疑似体験したい。
⇒地域独自の生活文化を楽しみたい。
 地元の人が普通にしている特別なことが観光客にウケる。
 ユニークで楽しそうな生活をしている地域には、不便でもお金を掛けて出かける。

【観光の担い手3つの条件】
・自らが自らのお金で旅行をして、外を見ることが大事。
  一番の問題は、旅行産業の担い手が旅行していないことが問題。
  他の業界には見られない現象。
・年齢、性別を対等に扱い、尊重する。
  マーケティングの感性が鈍くてはいけない。
・自分の都合より、客の都合を優先する。
  国内外の他の観光地に競争負けする。地域全体での地道な努力あるのみ。

【先行事例】
・北海道十勝地方
  温泉付ホテル+食や花を核とした田園観光+地産地消の屋台村+各種美術館で活性化。
・新潟県村上市
  温泉旅館+町屋の「内側」を見せる街並み観光+地域特有の食で人気急上昇。
・鳥取県智頭町
  過疎山村の集落単位の集客事業への取り組み+エコツーリズムで驚愕の効果。
・山口県長門市俵山温泉
  4連泊ツアーを受け入れ、萩・津和野・山口・秋吉台・下関などの周遊の基地に。
・高知県高知市
  300年続く巨大日曜市を足がかりに、商店街型フードコートや飲食街で集客。
・沖縄県八重山地方
  エコツーリズムと「短期定住」客向けの地産地消で、地域経済が3年連続二桁成長。

講演アンケートの結果@柳井(Word 36KB)

柳井市平成16年度予算
http://www.city-yanai.jp/siyakusyo/zaisei/%E4%BA%88%E7%AE%97%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81/%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%91%EF%BC%96%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E5%BD%93%E5%88%9D%E4%BA%88%E7%AE%97%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81%EF%BC%88%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%EF%BC%89.pdf

周辺関連資料
2003Jan.13 周東町での合併問題に関する講演
http://www.bocho-shinbun.com/news/20030113newspage/news02.htm
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2005年03月03日

2005Feb.05 道後商店街(愛媛県松山市)

松山市内の商店街は、市内中心部にある大街道商店街と道後温泉入口に位置する道後商店街の2箇所に集約されつつあるようだ。
全国の商店街では、地域特性もなく味気ない千円ショップが散見される。この道後商店街も例外ではない。しまなみ街道開通の交流人口が収束してから、閉店する店に代わって千円ショップが数店登場している。その一方で、2004年10月下旬、昔ながらの町屋を改装した何とも素敵なお店『道後の町屋』が、商店街中ほどにOPENした。ご主人は会社勤めする中、奥様の三好冨美子さんが運営しているベーカリー・カフェ・ギャラリーである。

道後の町屋正面  道後の町屋入口  道後の町屋通路

三好さんのお話によると、改装工事を地元デザイナーに頼み、店内にある骨董品も元々この建物にあった物を活用しているそうだ。中には雨戸をカウンターの横板に使ったり、入口を吹き抜けにして広げたり、といった工夫も見られ、趣の良さに私も吸い込まれるようにしてお店に入った。
店を始めたきっかけは、元々貸していた店舗が閉店することになり、夫婦で話し合った結果が今のお店となった。素敵なことに近所の観葉植物を販売する知人やその他の工芸品商品を、チラシとともに店内に配置しているので、地域経済にも貢献している。ギャラリーとなっている奥の間でも珈琲をいただくことができ、何か特別な客になったような錯覚に陥る。この部屋はちょっとしたイベントもできるくらいのスペースがあり、これまで何度か催しをしたということだったが、お店が想定以上に忙しくなり、腰をすえて定期開催するにはもう少々時間が必要のようだ。
部外者の勝手な意見だが、市内の愛媛大学や松山大学の学生にイベントを任せられるようになったら、若手と地域との交流が生まれ、将来素敵な人材がここから出発するかもしれない。それぐらい人を惹きつける空間に仕上がっている。実際、三好さんのお嬢さんや岐阜県出身の学生さんなどがアルバイトをしている。

道後の町屋奥間    道後の町屋奥間飾り
       道後の町屋奥間より通路    道後の町屋中庭


なお、松山はこれからNHKの大河ドラマとなる司馬遼太郎の「坂の上の雲」を観光に活かそうと取り組んでいる。詳しくは、「愛媛 資料編(その他)」参照のこと。


  <参考>

大街道商店街の紹介記事(全国商店街振興組合連合会のHPより)
http://www.syoutengai.or.jp/genki/ehime/345/345.htm
四国の元気な商店街一覧
http://www.syoutengai.or.jp/genki/#sikoku
司馬遼太郎の「坂の上の雲」紹介サイト
http://www5d.biglobe.ne.jp/~atwebkc/sikisikitop.htm
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2005年03月02日

愛媛 資料編(えひめ町並博2004)

えひめ町並博2004公式HP
http://www.machinamihaku.jp/main.phtml

旅南予 町並ウォーカー
http://www.tabinanyo.jp/
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愛媛 資料編(その他)

えひめのビジョン(愛媛県)
http://www.pref.ehime.jp/vision.html
地域振興・ふるさとづくり(愛媛県)
http://www.pref.ehime.jp/CatgmList.jsp?cat_Id=34
愛と心のネットワークづくり
http://www.pref.ehime.jp/030kenminkankyou/120kenminkatsudou/00005396040730/index.html
えひめフィルム・コミッション(素晴らしい!)
http://www.pref.ehime.jp/ehimefc/index.jsp
松山圏域
http://www.pref.ehime.jp/main/zenbun/4-2-1-4.htm

松山市の『坂の上の雲』のまち再生計画 企画書
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiikisaisei/kouhyou/040621/dai1/179toke.pdf
同特集記事(日本政策投資銀行の機関誌「かたりすと」2004Aug.号より)
http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/catalyst/cata18.pdf
「坊ちゃん列車」と地域公共交通によるまちづくり(同誌2002Mar.号より)
http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/catalyst/cata11.pdf
★New!★松山市をオムニバスタウンに指定【国土交通省及び警察庁が連携して、バスを活用したまちづくり構想を支援】2005Mar.30
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/09/090330_2_.html
道後温泉を活かした街づくり(同誌2001Nov.号より)
http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/catalyst/cata10.pdf
松山の課題と展望(同誌2001Feb.号より)
http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/catalyst/cata07.pdf
四国における県都の役割(同誌2000Dec.号より)
http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/catalyst/cata06.pdf

posted by ComPus 地域経営支援ネットワーク at 05:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 地域レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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